Azureエンジニアの将来性は?仕事内容や転職に必要なスキルやポイントを解説!

Microsoft Azureは、急速に成長するクラウドサービス市場での主要なサービスとして位置づけられており、その多様性と拡張性は、多くの企業がデジタル変革を進める上での中心的な役割を果たしています。

そのため、Azureエンジニアは、専門的なスキルと深い知識を持つプロフェッショナルとして、ますます価値を持つようになっています。


この記事では、Azureエンジニアとしてのキャリアの展望、その魅力、そして市場での需要の動向について詳しく解説します。

1. Azureとは


Azureは、2010年からMicrosoftが提供しているクラウドコンピューティングプラットフォームです。

Azureは、仮想マシン、データベース、AIサービス、ネットワーキング、ストレージなど、さまざまなクラウドベースのサービスを提供しています。


これにより、企業や個人は、物理的なハードウェアを所有することなく、インターネットを通じてこれらのリソースを利用できます。

1-1. Azureの特徴

Azureの主な特徴は、柔軟性とスケーラビリティです。

ユーザーは必要に応じてリソースを追加または減少させることができ、大規模なインフラ投資をすることなく、プロジェクトを開始することができます。


また、Azureは55拠点にデータセンターを持っているため、世界中のどこからでもサービスを利用することができます。

つまり、Azureは企業や開発者がクラウド上でアプリケーションを構築、デプロイ、管理するためのツールとサービスの集合体です。


これにより、より迅速に、効率的に、そしてコスト効果的にITソリューションを提供することが可能となります。

1-2. Azureのサービス内容

Azureは多岐にわたるサービスを提供していますが、その中でも主要なサービスをいくつか紹介します。

これらのサービスを組み合わせることで、様々なビジネスニーズに対応するソリューションを構築することができます。


・Azure Virtual Machines(VMs)

仮想マシンを提供するサービスで、ユーザーが好きなOSやソフトウェアを選んでデプロイできる。

・Azure Blob Storage

大量の非構造化データ(ドキュメント、画像、動画など)を保存するためのオブジェクトストレージサービス。

・Azure SQL Database

完全マネージドなリレーショナルデータベースサービスで、Microsoft SQL Serverのエンジンをベースにしている。

・Azure Active Directory (AD)

IDとアクセス管理を提供するサービスで、ユーザーやデバイスの認証と認可を行う。

・Azure Kubernetes Service (AKS)

Kubernetesをベースとしたコンテナオーケストレーションサービス。

・Azure App Service

Webアプリ、モバイルアプリ、APIなどのアプリケーションをホスティングするためのPaaSサービス。

・Azure Cosmos DB

グローバルに分散されたマルチモデルデータベースサービスで、高いスケーラビリティと低レイテンシを持っている。

・Azure Functions

サーバーレスコンピューティング環境を提供し、コードをイベントに基づいて自動的に実行している。

・Azure DevOps Services

開発からデプロイまでの一連のプロセスをサポートする開発者向けのサービス。

・Azure Network Services

仮想ネットワーク、ロードバランサー、VPNゲートウェイなどのネットワーク関連サービス。

2. 仕事内容


Azureエンジニアは、Azureのサービスを用いて、企業や組織がクラウドの利点を最大限に活用できるようサポートする専門家です。

Azureエンジニアの主な仕事内容を紹介します。

2-1. システム設計・構築

Azure上でのシステムやアプリケーションの設計、構築を行います。

これには、仮想マシンの設定、ストレージの選定、ネットワークの構築などが含まれます。

2-2. 運用・管理

Azure上で稼働するシステムやアプリケーションの監視、保守、トラブルシューティングを行います。

Azure MonitorやAzure Security Centerなどのツールを使用して、システムの健全性やセキュリティを確保します。

2-3. 最適化

コストやパフォーマンスの観点から、Azureリソースの最適化を行います。

例えば、不要なリソースの削減や、より効率的なサービスの選定などを行います。

2-4. セキュリティ対策

Azure上でのセキュリティ対策やポリシーの設定、監査を行います。

具体的には、Azure Active DirectoryやAzure Key Vaultなどのサービスを活用して、情報の安全性を確保します。

2-5. データ管理

Azure上でデータベースの設定、管理、バックアップを行います。

Azure SQL DatabaseやAzure Cosmos DBなどのデータベースサービスを使用して、データの整合性や可用性を確保します。

2-6. 継続的な学習

Azureのサービス内容は日々進化しているため、新しいサービスや機能、ベストプラクティスについて常に学び続けることが求められます。

3. Azureの需要・将来性


以下の理由や背景により、Azureの需要は高く、将来性についても明るいと考えられます。

3-1. クラウドサービスの利用率

日本国内では、クラウドサービスの利用が増加しており、総務省の情報通信白書によると、2019年には64.7%の企業がクラウドサービスを一部でも利用しています。

世界的には、AzureはAWSに次ぐシェアを持つクラウドプラットフォームであり、2021年第2四半期には約140億米ドルの売上を記録しました。

3-2. Microsoft製品との親和性

Azureのメリットとしては、自社サーバーからクラウドへの移行が容易であること、Microsoft製品との親和性が高いこと、Webアプリケーション開発に適していることなどが挙げられます。

3-3. 新しい分野での活用機会

Azureの将来性としては、IoTやフィンテックなどの新しい分野でクラウドインフラが求められることや、ITインフラの設計・構築スキルやクラウドサービスの使用スキルなどの専門性が高まることが予想されます。

4. Azureエンジニアになるためには


Azureのサービスは日々更新されており、新しい技術や機能が追加されています。

そのため、常に最新の情報をキャッチアップし、学び続ける姿勢が求められます。

まずはAzureの基本的なサービスから学び始め、徐々に応用的な内容に進んでいくと良いでしょう。


コミュニティやフォーラムを活用して、他のエンジニアと情報交換をすることもおすすめです。

疑問や問題に直面した際に、共有することで解決のヒントを得ることができます。


また、Azureのエンジニアとして活躍するためには、Microsoft Azure認定資格であるMCP(Microsoft Certification Program)を取得することも有利になるでしょう。

5. まとめ

Azureは現在、多くの企業や開発者に支持されているクラウドサービスです。

その多様なサービスとグローバルなリーチ、そして将来のイノベーションにより、その需要と将来性はさらに高まることが予想されます。

そして、Azureエンジニアとしてのキャリアを築くためには、技術だけでなく、コミュニケーション能力やチームワークも大切です。


クライアントやチームメンバーとの円滑なコミュニケーションを心がけ、共に成長していくことが成功の鍵となるでしょう。